とかげのしっぽ

切り落としても死なない

2022/02/19

140字以上の文章をかく習慣が途絶えてとんと経ち、自分のアウトプット能力の低下にいよいよ危機感をおぼえてきたので、みたいな理由で、日記みたいなものを書いてもいい場所をつくった。毎日ではなくても、なんとなく細々とでもいいから続けられたらいいな。

たぶん見栄っぱりなので、こういうのはほんとうはデザインとかをみているときが一番楽しい。いっとき流行に乗ってnoteなど書いていた期があるけれども、思想のちがいと、あと上記の理由でブログにかえってきてしまった。良いと思う。わたしはわたしのそういうところ結構好きだ。

 

昨夜は友人たちを家に招いてお鍋を食べる会をした。

幸か不幸か我々は毎週のように(というか、週に何回もの頻度で)PCR検査を受けるような業種なので、用心しつつも多少は安心してお鍋を食べた。じつは前日にも別の友人と親友とに突然誘われてしゃぶしゃぶ屋さんに行ったりなどしたものだったけども、同じお鍋でもぜんぜん趣が違ったのでよろしい。どちらも実りなく楽しかった。オールコレクト。そういえば先週にはすきなひとともふたりでお鍋を食べていた。冬なのでね。いいね。

電車の時間があったので、みんな片付けできなくてごめんねと言って去ったけれども、わたしは家に人が来たとき、そのあとかたづけを一人になった部屋で黙々とすることが結構好きなので嬉しい。祭りのあと、という気持ちになるのだ。いままさに思い出にならんとするまだなまなましい賑わいの余韻が、寂寞と同居している空間が、ちょっと落ち着かなくて、せつなくて好きだ。

 

今日は一日中仕事をしていた。嘘だ。ほんとうは二週間前くらいの仕事で無理をしてから体があんまりいうことをきかないので、集中していくつか仕事をしたら、ハンモックでゆらゆらしたり、パンを焼いたり、たばこをすったり、また仕事をしたり、まえに仕事で撮ったメイキング映像をみて恥ずかしくなったり、Youtubeを眺めたり、また仕事をしたりしていた。夜は親友が明日お呼ばれしている結婚披露宴で着る服を「これでいいかなぁ」と見せに来て、かわいかった。

 

遅く起きたものの、一日中パジャマでいなかったのがとてもえらかった。

最近はちょっと心身くよくよするとすぐにベッドに倒れ込んでいたのが、ベッドのすぐ手前にハンモックを置いたことによってそれが阻止されたのが多分よかった。ハンモックに倒れ込むと、暖かくて眠ってしまってそこで夜や朝になってしまったりすることはとりあえず少なそうだ。昨日のお鍋のために一時的に移動させたつもりだったけれども、意外とここがベストポジションなのかもしれない。思わぬ成功だった。やったね。

 

確定申告の準備をもうすこししてからお風呂に入る。お風呂で恩師の本を読むのだ。これです。

https://www.amazon.co.jp/死してなお踊れ-一遍上人伝-栗原-康/dp/4309247911

たぶん向こうは恩師になった記憶なぞないと思うのですけども……。講義でこのひとが放つ言葉は、やたらめったらひらがなにひらいていて、ずいぶん荒唐無稽に聞こえていたものだった。しかしそのふにゃふにゃした言葉たちは、どうやらふにゃふにゃからは生まれていなくて、そのためときどき鋭利だった。毎日真綿でゆっくり首を絞められているような気持ちでいたわたしは、その鋭いやつにふれたことが救いのようで、簡単にほどかれて、(良いのか悪いのかわからないけど)軸をきっちり磨かせ尖らせたと思う。わたしはこの人のおかげですこしその自分の真綿のなかみを知れたし、強くなったのだとずーっと思っている。

いつか本人に言おうと企んではいるけれども、言えなくたってべつにいいかもしれないな。

 おわりです。